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「ぼく モグラ キツネ 馬」

「おおきくなったら、何になりたい?」

もぐらに聞かれたので、僕はこたえた。

「やさしくなりたい。」

「成功するって、どういうことかな?」

ぼくがたずねると、モグラはこたえた。

「そりゃあ、だれかを好きになることだよ。」

「いちばんの時間のむだって、なんだと思う?」

ぼくがたずねると、モグラはこたえる。

「じぶんをだれかとくらべることだね。」

キツネにであった。キツネはモグラにきばをむく。

「何かがおきたときにどうふるまうか。
それこそが、オイラたちに与えられている最高の自由ってもんさ。」

「ほとんどすべてのことは内がわでおこるのに、
オイラたちは外がわしかみえないのって、おかしくないか?」

「とてもきれいなものを、みのがすな。」

馬に出会った。

「ただいっしょにいるのは、いみがないこと?」

ぼくはたずねると、モグラはこたえた。

「そんなことないさ。」

「みな何かをこわがっている。」

馬が言った。

「でも、一緒ならこわくなくなる。」

「いままでにあなたが言ったなかで、一番ゆうかんな言葉は?」

ぼくがたずねると、馬はこたえた。

「たすけて。」

「一番強かったのはいつ?」

「弱さをみせることができたとき。」

「助けを求めることは、諦めるのとはちがう。
諦めないために、そうするんだ。」

「だれもが前にすすむ理由をさがしてる。」

馬が言った。

「きみたちのその理由は?」

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~~~飛鳥新社~~~

公開日 : 2021-9-10 ホートン図書館

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